プラントの地震防災のマネジメント
安全マネジメントと品質マネジメント
プラントオーナーは、安全を確保し、災害を防止するため、プラントのライフサイクルに沿った安全・健康・環境マネジメントシステムを構築しています。地震災害のリスクマネジメントは、この安全・健康・環境マネジメントの一環として、労働安全衛生マネジメント(安全・健康・環境マネジメントに含めることもある)の一環として、また、経営のリスクマネジメントの一環として行われます。
また、エンジニアリング会社、メーカー、工事会社は、仕様(客先要求事項)を満足する製品を納入し、あるいはサービスを提供するため、品質マネジメントシステムを構築しています。地震時の損傷事故を含め、品質の欠陥による事故を防止するマネジメントは、この品質マネジメントの一環として、安全・衛生・環境マネジメント(裁量の範囲)の一環として、また、経営のリスクマネジメントの一環として行われます。
地震によって損傷した場合の社会的影響度の大きいプラント、設備について、耐震設計、製造、建設工事の信頼性を高めることは、プラントオーナーのみならず、エンジニアリング会社、メーカー、工事会社にとっても、それぞれの事業リスクを低減するために大切なこととなります。
耐震設計、製造、建設工事の信頼性は設計審査、試験・検査、安全審査などにより高められますが、内圧、温度、自重などの場合と違い、試運転では確認できないことの認識も必用となります。