プラント地震防災アソシエイツ

書籍･文献

■書籍

書　　名 著　　者 出版社 発行年月日 　化学プラントの耐震設計 　柴田　碧編著 　丸善 　昭和61年9月 　耐震設計と構造動力学 　日本機械学会編 　日本工業出版 　昭和60年9月 　エネルギーの釣合に基づく建築物の耐震設計 　秋山　宏著 　技報堂出版 　1999年11月

化学プラントの耐震設計について

”化学プラントの耐震設計”は、耐震設計法の基本的な理論と考え方、国内外の耐震法規の考え方、対象構造物に分けた具体的な計算方法などについて記述し、さらに、地震被害モードと耐震設計、弾塑性設計、免震設計・制振設計などについて記述しています。化学プラント（石油精製･石油化学プラントなど）の耐震設計の入門書、参考図書として推奨できます。

耐震設計と構造動力学について

”耐震設計と構造動力学”は、構造動力学に関連する話題から始まり、機械設備の耐震問題に関連する応答解析の例が示され、原子力プラント、化学プラント、電力機器、ライフライン、鉄道などの耐震設計の現状が紹介されています。さらに、構造信頼性、疲労破壊、初通過破壊、リスクアナリシス、耐震性診断、免震、制振機構などの解説が続き、振動試験、地震震害例も含まれています。化学プラントを含む機械設備の耐震設計の全容を知ることができます。

エネルギーの釣合に基づく建築物の耐震設計について

化学プラントの耐震設計及び耐震設計と構造動力学が発刊されて以降、プラントの構造物への終局強度設計法の適用に関する調査研究が進み、まず神奈川県の高圧ガス施設等耐震設計基準（平成2年6月制定）に採用され、続いて高圧ガス設備等耐震設計基準の改正（平成9年3月）においてレベル2耐震性能評価に採用されました。終局強度設計法の原理、考え方については、”エネルギーの釣合に基づく建築物の耐震設計”に記述されています。

■ 産業施設の地震被害に関する文献

新潟地震　（1964） 　1 消防庁、新潟地震火災に関する研究 　2 機械耐震設計グループ、新潟地震における工場施設の被害について、生産研究、１６巻　１０号 　　、昭３９．１０ 　十勝沖地震　（1968） 　1.佐藤壽芳、機械・配管関係の震害について、生産研究　十勝沖地震・震害小特集２０巻　１２号、 　　昭４３．１２ 　サンフェルナンド地震　（1970） 　1.柴田　碧、産業施設の被害、生産研究　サンフェルナンド地震について　小特集、２０巻　１２号、 　　昭４３．１２ 　2.久保慶三郎、ダム、発電所、地下埋設管の被害、生産研究　サンフェルナンド地震について 　　小特集、２０巻　１２号、昭４３．１２ 　宮城県沖地震　（1978） 　1.日本瓦斯協会、宮城県沖地震と都市ガス、昭.54. 4 　千葉県東方沖地震　（1987） 　1.東京通商産業局、千葉県東方沖地震影響調査報告書、昭６３．１２、高圧ガス保安協会 　兵庫県南部地震　（1995） 　1.日本機械学会、阪神・淡路大震災での機械設備の被害調査写真集、1996 　2.阪神淡路大震災調査報告編集委員（日本機械学会、地盤工学会、土木学会、日本建築学会、 　　日本地震学会）、阪神淡路大震災調査報告　機械編　機械設備の被害、1998.8、日本機械学会 　3.通商産業省、兵庫県南部地震に伴うＬＰガス貯蔵設備ガス漏洩調査中間報告書、平７．５、 　　高圧ガス保安協会 　4.通商産業省、兵庫県南部地震に伴うＬＰガス貯蔵設備ガス漏洩調査最終報告書、平７．６、 　　高圧ガス保安協会 　5.危険物保安技術協会、屋外タンク貯蔵所の技術基準解説、平成16年 　6.日本ガス協会、阪神・淡路大震災と都市ガス、平9.1 　 　十勝沖地震　（2003） 　1.危険物保安技術協会、平成15年度十勝沖地震危険物施設の被害記録、平16. 12 　全般 　1.柴田　碧、産業施設の地震被害、日本機械学会誌　７５巻　６４３号、昭４７．８ 　2.柴田　碧、配管系の地震被害について、日本機械学会講演論文集、　Ｎｏ８４０-１１、昭５９．１０ 　　（下記図書にも掲載あり） 　　柴田　碧編著　化学プラントの耐震設計、丸善 　　日本機械学会編　耐震設計と構造動力学、日本工業出版

■ 耐震基準・指針に関する論文

（高圧ガス設備等耐震設計基準関連） 　1.振動実験委員会、鋼製塔の耐震実験報告、高圧ガス、Vol.19、No.10、1982 　2.振動実験委員会（委員長：柴田碧）、振動実験専門委員会（委員長:秋山宏）鋼製平底 　　円筒形貯槽の耐震実験報告（第1〜3回）、高圧ガス、Vol.21、No.7〜9、1984 　3.Ando, F.,Sawa, T.,Ileda, M, 1997, "Simplified Method for Aseismic Design of Flanged joints" 　　ASME,PVP-Vol.354,pp203-208 　4.Shibata, H., Suzuki, K., Ikeda, M., 2002, “Developments of Seismic Design Code fo 　　High-Pressure Gas Facilities in Japan”, ASME, PVP-Vol. 445-1, Seismic Engineering, 　　pp. 17-23 　5.Inaba, M., Ikeda, M., Shimizu, N. Tetsuya, 2002, W.” A New Seismic Design Criteria 　　of Piping Systems in High Pressure Gas Facilities”, ASME, PVP-Vol. 445-1, 　　Seismic Engineering, pp. 25-34 　6.Ando, F., Sawa, T., Ikeda, M. 2002,”A New Design Method for Piping Components 　　Against Leakage and Damage Subjected to High Level Earthquake Load”, ASME 　　PVP-Vol. 445-1, Seismic Engineering, pp. 113-118 　7.Mukaimachi, N., Ando, F., Ikeda, M. 2002, “An Advanced Computational Method for 　　Nonlinear Behavior of Piping Systems Subjected to Earthquake Load”, ASME 　　PVP-Vol. 445-1, Seismic Engineering, pp. 119-126 　8.Shibata, H., Suzuki K., Ikeda M., 2004, Developments of Seismic Design Code for 　　High-Pressure Gas Facilities in Japan, Trans. ASME, Journal of Pressure Vessel 　　Technology 126, pp. 2-8. 　9.Inaba, M., Ikeda, M., Shimizu, N., 2004, New Seismic Design Criteria of Piping 　　Systems in High-Pressure Gas Facilities,,Trans. ASME, Journal of Pressure Vessel 　　Technology. 126, pp. 9-17.

これらは高圧ガス保安協会における耐震基準　（高圧ガス設備等耐震設計基準）の制定、改正
に係る委員会組織の成果。

（神奈川県　高圧ガス施設等耐震設計基準関連研究論文） 1.K. Hashimoto, I. Hori, T. Fujita, 1998, Advanced Approach for Seismic Design of 　　High Pressure Gas Facilities in Kanagawa Prefecture, Japan　Part1. Regulatory 　　Strategy for Destructive Earthquakes, ’98 ASME/JSME, PVP-Vol. 364, Seismic 　　Engineering, pp. 149-155 2.H. Akiyama, 1998, Advanced Approach for Seismic Design of High Pressure Gas Facilities in Kanagawa Prefecture, Japan　Part2. Basic Concept of Ultimate Strength Design Method, ’98 ASME/JSME, PVP-Vol. 364, Seismic Engineering, pp. 157-164 3.K. Ishida, H. Akiyama, S. Endo, Y. Ochi, 1998, Advanced Approach for Seismic Design of High Pressure Gas Facilities in Kanagawa Prefecture, Japan　Part3 . Application of Ultimate Strength Design Method to Storage Tanks, ’98 ASME/JSME, PVP-Vol. 364, Seismic Engineering, pp. 165-172 4.M. Inaba, H. Akiyama, M. Ikeda, Y. Ochi, 1998, Advanced Approach for Seismic Design of High Pressure Gas　Facilities in Kanagawa Prefecture, Japan　Part4 . Application of Ultimate Strength Design Method to Towers, ’98 ASME/JSPVP-Vol. 364, Seismic Engineering, pp. 173-181

これらは神奈川県の耐震基準　（高圧ガス施設等耐震設計基準）　の制定・運用に係る委員会の成果。

■ その他の研究論文

（配管の塑性変形能力に関する文献） 1.原淳、竹内辰明、緒方順一、鈴木信久、中野隆、鈴木勇武、鋼管の塑性変形能を利用した導管 　　 設計、日本　　鋼管技報　No. 86、1980 2.竹内辰明、林英夫、中野隆、鈴木勇武、配管要素の大変形挙動に関する実験的研究、−鋼管 　　の塑性変形能を利用した導管設計　第２報−、日本鋼管技報　No.92、1982

■ 機関紙のコンビナート耐震設計特集

年 誌名 特集名 発行年月日 　1998 　バルブ技法 　ミニ特集：耐震性 　Vol.13、No.1、1998.6 　2004 　高圧ガス 　コンビナートの地震対策 　2004 Vol.41、2004.6 　2005 　配管技術　9号増刊号 　プラント配管系耐震設計の実務 　Vol.47 No.11、2005.9

■ 高圧ガス設備等耐震設計基準（告示515号）の概要説明

高圧ガス設備等耐震設計基準の改正点は、従来の耐震性能評価をレベル1耐震性能評価と位置づけ、重要度が高い設備について新たにレベル２耐震性能評価が義務付けられたこと、及び新たに配管系と地震防災設備が適用対象に加えられたことです。これらの規定が加わる前の、高圧ガス設備等耐震設計基準（通産省告示515号）の全容、考え方は、下記の書籍でも概説されています。

書名 章・節 著者、出版社、発行年月 耐震設計と構造動力学 第5章 耐震設計の現状、 5.2 化学プラントの耐震設計　 日本機械学会編、 日本工業出版、 昭和60年9月 化学プラントの耐震設計 3.1 国内法規・ 3章 耐震法規・基準基準　 4章 耐震設計の実際 柴田碧編著、丸善、 昭和61年9月 地震荷重-その現状と 将来の展望 付２ 動的解析を用いた耐震設計の具体例 付2.3化学プラント 日本建築学会編、丸善、 昭和62年11月